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会場の様子をいち早くお届けします!
横山裕一 トークイベント&質問相談会 ~前半~
9月11日(日)に関連イベントとして開催された『横山裕一 トークイベント&質問相談会』の様子をご紹介します。

作品について1コマ1コマ解説をしていただきました。制作の過程や作品誕生の秘話なども包み隠さずお話ししてくださり、会場は和やかな雰囲気でした。
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横山さんにお話しいただいた作品解説の一部をご紹介します!
(「」内は横山さんの解説から一部抜粋・編集したものです)

『土木』
横山氏にとっての漫画
「漫画のいいところは色をつけなくていいところ。場面をたくさん描いたら時間を追って描いていくことができる。普通、漫画というものは連載とかあって描くものなのだが、僕は連載はほとんどやったことがなくて、やってもあんまりうまくいかない。これは連載ではなくて10年か11年前くらいに自分で好んで空いている時間に描いていたもの。もし僕が何かの理由でもう漫画を描けなくなったら、これが最高傑作だろう。(あまり不吉なことは言わないようにしよう。。)」


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『NIWA』
登場人物
「だんだん登場人物が増えていく。最初は5人くらいだったが、最後は何百人にもなっていく。意地になってだんだん同じ人は出さないぞ。何人か共通して出してもいるが、毎回みなれないやつをいれようとした。
壊れた柵から庭の中に入っていくと、訳の分からないものがいろいろある。子どもの遊びのようなもの。子どもはいろいろなところに潜入する。工場、墓地。僕も子どもの頃は色んな所に潜入したりした。入ると何をしているか分からないいろいろなものがあって。子どもはみつからないように身を低くしてそれらを見て回る。そういう興奮度の高い子どもの遊びをやっているというイメージ。
男たちが順番に照らされている場面がある。子どもの頃のヒゲ剃りや男性用化粧品のポスターで強烈な光を浴びた男がよく使われていた。その影響が強い。僕もこういう大人になりたいなと思っていた。強力な光を浴びるという憧れを描いている。
光を浴びるとものの立体感が鮮明になってそこが楽しい。本当はページに余裕があれば参加した全てのキャラクターをこれで描きたいくらい。大勢照らされてコンサート会場のように。“未知との遭遇”にああいう場面があった。」



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『ベビー』
誕生秘話
「可愛いものが描きたくなって始めた。いかに可愛いものを描けるかということ、そこだけに興味を持って描いた。何をしたら可愛いかどのくらいの大きさで描いたら可愛いかとか。ある意味、邪道と言えば邪道なんだけれども、こちらのほうが描いていてつらい。可愛く描けないと大変なことになるので。
最初、白黒で描いていた。“ウェブデザイニング”という雑誌から連載の依頼がきた。『トラベル』、『NIWA』みたなものを描いて欲しかったみたいだが、どうしてもこれがやりたいといったら、しょうがなくやらせてくれた。だけどこれは白黒で描いたらすごく汚かったので、なんとかしてくれと言われてカラーにしてはどうかということになった。毎回、2色使うというルールでやった。蛍光ペンで描いていたが、光に弱いことがわかった。黄色とかピンクは数時間で消えてしまうので失敗だった。守っていかなければいかないものはすごくイヤなもの。気を遣わないといけないのはいやだ。」

苦労話
「顔を描いていると可愛く描けなくて何度も何度もやり直ししていく。だんだん顔ノイローゼみたいになってくる。しんどかった。一番描くのがつらかった。むずかしい。」


『トラベル』
「いろんなところで説明をしたことがあるが、10年間くらい毎年夏になると電車で各駅停車で6、7時間かけて京都にいく。風景を電車から見ていて、それをどうにかしたいと10年間考え続けていて
それを話にした。」

時代も国も越えた世界観
「色んな人が出てくるが、何の時代か分からない東洋か西洋か分からない。未来なのか過去なのかもわからない、別の文明かもしれない。なんにでも見てとれるものにしたいと思って、なるべくニュートラルな、普通なんだけどちょっと変な感じなものにしたかった。例えばスーツを着ているのだが、ズボンの下に長靴を履いているので長靴の形にズボンが膨らんでいる。普通のサラリーマンはこんなことはしないと思うが、この文化の価値観ではこれがかっこいいとされている。
また別の男は頭を剃っているけれど老人ではない。けれど剃っている。こういう文化もそのうち来るかもしれない。今の若者は頭頂部を剃るなんてありえないけれども、この文化ではそれがかっこいいとされている。」
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理想的な場面
「男がタバコをくわえて火をつける迄の一連の動きは、ある意味、僕の漫画の理想がここに込められている。タバコをくわえるなんてなんでもどうでもいいことを描いている。意味なんてないこと。コマとコマの間が2秒ずつになっている。これは非常に理想的な形。これで全部漫画が描けたら本当に素晴らしいことだ。なかなかうまくはいかないがある意味これは理想通り。例えばこれが一般の漫画だと、突然コマとコマの間が1時間あいたり1日あいたりする。僕はあれが許せない。明日また会おうと言ってここで別れて、次の日の朝になっていたりする。それがすごく許せない。僕だったら、明日また会おうぜって言ったら、その日の晩もずーっと描かなければならない。僕の漫画には切れ目がない。トラベルには一切切れ目がない。ずっと2秒間隔です。計算したら何時間何分って出るかもしれない。実はすごく短い話かもしれない。これはある意味理想的なページ展開である。」
続編は船旅!?
「これを描いた時は、もう辞めてもいいかなと思ったくらい疲れた。本当に見ていても疲れる。だが今は、できれば10年以内に続編を描きたいと思っている。こいつらが船に乗ってどこかに行くというもの。船旅を僕はしたことがないので取材をしないといけない。車でもどこかに行かせたいが、僕が車を運転できないので、あまり描けない。難しいです。」




本展は今週末10月2日(日)が最終日です。
一部作品の入れ替えを行い”アイデアデッサン(人物)”を展示中です。ぜひご来場ください!
by artium | 2011-09-28 19:42 | 横山裕一展


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