会場の様子をいち早くお届けします!
定員に達した後も、参加を希望する声をたくさんいただいたトークイベント。
会場は、開始前からノートと鉛筆を準備し、少しでも多くの発見やヒントを持って帰ろうというお客様の熱意に満ちていました。 拍手に迎えられ、片山さんが入場。 写真は、満席となったトーク会場の様子です。 「僕が独立したのは2000年、バブルが崩壊した後でした。 『デザインを再定義する』『デザインに対しての信頼をもう一度取り戻さないといけない』そんな時期でした」と片山さん。 98年に手掛けたNOWHEREから、BAPE、Draewr、HYSTERIC GLAMOUR、100%Chocolatecafe.、NIKE、ユニクロなど、25ものプロジェクトについて、様々なエピソードを交えながら丁寧に紹介して下さいました。 当然、クライアントによって求められることや制約は多種多様です。 そんな中でも、片山さんのお話に共通していたのは、強いコンセプトを共有する、ということ。 「デザインって、ある意味答えはないと思いますが、僕は、自分がやらせてもらうプロジェクトに対しては、答えはひとつだと思っています。納得できないとやっぱり手が動かないんですね。 逆に、これだ!と思うと、どんなに大変なことでも、迷わずにやり通せます。 例えば、すごく上質なスウェットを作っているLOOPWHEELER(ループウィラー)というお店をデザインさせていただいた時には、お店にスウェットを作る機械を置きたいとお願いしました。そのお店では、ループウィル機という大変貴重な機械を使って、上質なスウェットを地道に作り続けていました。 始めは、『台数も少ない貴重な機械だから無理だよ』と言われましたが、その機械がびっくりするような動きでスウェットを作っていくのが面白くて、お店でそれを見せることが、すごく大切なことだと思ったのです。 今の時代、インターネットでも簡単に買い物はできますが、商品ができる過程を見てもらったり、体験してもらうこと、それもお店に足を運ぶ一つの価値になると考え、『こうすることで絶対にスウェットの良さが伝わるから』と、今日この場に来ていただいている社長の鈴木さんにご理解をいただき、実現しました」 とお話しされました。 会場のスクリーンには、お店の設計図や模型、実際に完成した店舗の写真が次々に映し出され、片山さんは、そのデザインに至った過程やコンセプト、一見ネガティブに思える要素(動かせない柱や階段、時には予算の少なさまでも)をプラスの要素に転換していく発想や、店を訪れた人に新鮮な驚きを抱かせるデザインの工夫、あそびの感覚など様々なエピソードを惜しみなく披露されました。 最後にお客様から、 「コンセプトやデザインを考えるときに、どういうところからインスピレーションを得ているのでしょうか」という質問がありました。 それに対する片山さんの答えをご紹介して、今日のトークのレポートを終わりたいと思います。 「僕は日頃から、お店に行った時などに、『自分だったらこうするな』と、かなりシミュレーションして、修練しています。これ、僕は筋トレって呼んでいるんですけど、常に筋トレをしておくと、チャンスが来た時に一応体が動くというのはあると思います。もちろん、その時その時で色々本を読んだり、のたうちまわったりしますが、やっぱり何も出てこないんですよ。拾えるものがないというか。 だから日頃から、テレビでも旅行でも買い物でも何でもいいですから、『これ、なんで面白いのかな』とか『どうして自分はこれを買ったのかな』と考えていると、その理由が分かるんです。『あ、そっか』って。それで、『次はこれをやろう』って。そういうことを日頃から少しずつ蓄積しておくと、すごく楽です。 他人が『これがいいって思ってるらしいよ』ってよく分からないじゃないですか。 でも、自分が『これがいい』と思ったリアルな気持ちというのは、人に伝わる。 その時はもう照れないで、思い切ってやると、細かいところが少々間違っていても、貫き通せる強さには変わると思います。 日頃から自分がいいなぁと考えてきたことを思い切ってやってみること、それが成功につながるのではないかなと思っています」 会場には、建築やインテリアデザインを仕事としている方や、学んでいる方などが多くいらっしゃいました。直接関わっていなくても、お話の根幹の部分は、様々なシチュエーションで活かしていただけるのではないかと思います。 片山さんの手掛けたプロジェクトについてはもちろん、その裏側や人柄までも知ることのできたトークイベントとなりました。 トークイベントの後に開催したサイン会については、また次回お届けします! ★「EXHIBITION OF WONDERWALL ARCHIVES 01」は2011年1月4日まで開催!
by artium
| 2010-12-23 18:14
| WONDERWALL
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