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会場の様子をいち早くお届けします!
「未来建築」会場の様子をお届けします!⑥
いよいよ明日までとなった「未来建築」展。
会場の最後には、こんなキャプションが掲げられています。
「未来建築」会場の様子をお届けします!⑥_f0023676_11381978.jpg

本展では、ローランド・ハーゲンバーグ氏が9組の建築家へ投げかけた質問に、来場された皆様にも答えていただくコーナーを設け、回答を募りました。今日は、皆様の熱い思いがびっしりと書き込まれたアンケート用紙の中から、いくつかご紹介したいと思います。

1.建築の未来には、まだ革新の余地は残されていますか?

・回帰しながらも、革新は続いていくと思う。
・未来というものに対して、今の状況から人々は「不安」という要素の方が強すぎ、
 楽しむというコトを忘れてしまっている気がする。
 そのような状況を打開していく建築はこれからどんどん発展していくと思う。
・新素材はこれからも出てくると思う。それらにより建築も革新していくのではないかと思う。
・あると思います。人が自然の中で生かされている限りあり続けていくと思います。
・人々がもっと「建築」に関心をもつかどうかによると思います。
・夢や希望を抱き続ける建築家が存在する限り無限に広がっていくものだと思います。

2.「消費者指向」という考え方が建築の未来に与える影響とは?

・画一的、単純化が進むのではないでしょうか。
・現在はエコ、低消費の考え方が広まってきています。
 なので、シンプルにわかりやすい建物になっていくと思います。
・消費者指向だけではマイナス。多様な考えを合わせていくコトが重要では。
・消費者の願う建物がいかにリーズナブルに心地良く供給、提供できるか。
 ひとえに建築家と建築業者の時代を見据えた誠意にかかっています。
 まだまだ福岡にも建築家の卵はいっぱい育っていますよ…
・これからは、消費者が制作者、建築家になるかもしれないと思う。
・消費者指向という考え方を変えたい。違ったベクトルを持たせて、ポジティブな指向へ
 変えさせたい。
・無から有を生み出す側の斬新性が失われ、流行指向の均一化された世の中になると考えます。

3.出生率の低下は一人あたりの居住空間を広くしますか?

・居住空間ではなく、公共空間(共有空間)のバリエーションがどんどん増えていき、
 居住空間との関連性の拡がりが強く・大きくなっていくと思う。
・広くしない。必要最低限でいい。人が減った分だけ自然?に還すべき。
・広ければよいというものではありません。ル・コルビジェの最終のすみ家のように、
 狭くても必要最低限のスペースと空間が確保されることが大切です。
・田舎では、すでに広くなっていると思う。都会、大都会は変化ない。
・現存の建物をどう使うかによると思う。
・なりません。日本人が総じて広い家に住みたいとは思えないです。
・空間というのは、広い狭いという観念で感じるものではなく、人と人のつながりや
 思いによって大きく影響を受けるものだと思います。
 とても寂しい空間になるのではないでしょうか?

4.畳や障子、玄関などの日本独特の建築様式に明日はあるのでしょうか?

・そのままの形で畳や障子をつかうのは難しい。
・私はあると思います。今はかなり減っていますが心の安定、日本であるということ、
 自然との調和、いろいろな面で畳や障子はこれから見直されていくと思います。
 何より、私自身が好きです。
・近代の建築から受ける印象は無機質。畳や障子は自然との調和・精神の安定を
 もたらすものではないか。もし無くなれば、その後にその意味に気づく時が来るのではないか。
・様式‐スタイル‐としては先細りながらも続くでしょう。
 考え方(扱い方・哲学)‐フィロソフィー‐としては大いに広がるでしょう。
・必要とされるものは、形を変えて残っていく気がします。
・日本の文化は西洋の文化と比べて合理的でないように感じるが、これから求めらていく
 豊かさにつながると思う。 畳、障子などを「TATAMI」「SHOZI」とグローバルに新しいものに
 していくよりは、今までの「日本におけるもの」としての、古くからある伝統をより極限まで
 洗練することで、その存在意識が見出されるのでは?
by artium | 2010-01-10 11:44 | 未来建築


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