人気ブログランキング | 話題のタグを見る
会場の様子をいち早くお届けします!
宮沢賢治トークショウの様子をお届けします!
今日は、1月30日に行われたトークショウの様子をお届けします!
予約が殺到し、会場に入ることのできなかったお客様のたくさんいらっしゃいました。
トークショウの内容は、すべてアルティアムのホームページからお聞きいただけます。
ここでは、会場の雰囲気やお話の一部をご紹介します。
宮沢賢治トークショウの様子をお届けします!_f0023676_15272611.jpg
「今日はこれから、宮澤和樹さんが非常にショッキングな指摘をされると思います」。
トークショウは、目黒氏のそんな意味深な一言で幕を開けました。

宮沢賢治トークショウの様子をお届けします!_f0023676_15281575.jpg
まず宮澤和樹さんが紹介したのが、左の賢治さんが畑に立っている写真。
「よく『雨ニモマケズ』とセットで紹介され、不作を憂いているような、何か悩んでいるようなイメージをもたれる写真ですが、これは、実は写真館の方にお願いして、ベートーベンのレコードに入っていた、この絵を真似て撮ったのなんです。」
会場では、真似たとされる絵もスライドで見せてくださいました。確かに、よく似ています。賢治さんといえば質素でストイックなイメージですが、蓄音機や写真機が好きで、洋服にもこだわり、チェロや洋食も好んだという意外な一面もお話して下さいました。


「賢治さんは、面白い、可笑しなことばかりする人だったと聞いています。だから、『注文の多い料理店』も、『銀河鉄道の夜』も生まれたのではないでしょうか。ストイックな面と、楽しい面、その両方を見せてくれる賢治さんを、祖父は大好きでした。」

和樹さんの祖父・清六さんは、賢治さんの弟で、宮沢賢治全集の校訂者として研究に貢献しました。岩手が戦火に襲われた時、清六さんは賢治さんの原稿を保管した防空壕に一人残り、迫ってくる火を、備蓄してあった味噌で目張りをして防ぎ、それでも入ってきた火は醤油で消して守ったというエピソードも紹介してくださいました。

宮沢賢治のよきの理解者で、その作品がいつか日本人の財産になると信じ、守り抜いた清六さんの功績があるからこそ、私たちは今、賢治さんの作品に出会うことができたのだと、改めて感じました。

お話は、賢治さんの宗教観が最も表れた作品『銀河鉄道の夜』とタイタニックの海難事故、アインシュタインの相対性理論との意外な接点や「雨ニモマケズ」の詩にこめられた賢治さんの思い、また、人間の世界を超え宇宙を見ていた賢治さんのまなざしなど、多岐にわたりました。ぜひ、ライブ録音でお楽しみください。

宮沢賢治トークショウの様子をお届けします!_f0023676_15452329.jpg
最後に、和樹さんは皆様へこんなメッセージを残されました。
「祖父から作品の一部を預かって、手帳を出品したり、こういう話をしたりしていますが、時々『賢治』というイメージを壊してしまうんじゃないかと思うこともあります。でも、あまりにも賢治さんが神格化され、立派な、清らかな人、というイメージだけが強くなると変な方向へ行ってしまうのではないかという思いがあって、だから私みたいに、研究者でもないのですが、“こういう人が残した作品です”ということを伝えられれば、そして、作品を読み直すきっかけになればと思っています。」

お身内である和樹さんだから知る、賢治さんの様々なエピソードや、作品の新たな魅力、奥深さや不思議に気づくことのできた、とても楽しいトークショウでした。


少し話しは飛びますが、第一回目の宇宙飛行を終えた毛利衛さんが、
「なぜ、見ないと分からないはずの宇宙が『銀河鉄道の夜』には描かれているのですか。あれは、私が見てきた宇宙そのものです」とわざわざ花巻まで尋ねに来たというエピソードを聞き、まずは『銀河鉄道の夜』をもう一度読みたくなりました。
毛利さんが宇宙飛行士を目指すようになったきっかけは、『銀河鉄道の夜』だったそうです。
その辺のお話も、録音に入っていますので、どうぞお楽しみください。
「宮沢賢治の贈りもの」展は、今週日曜日(15日)まで!

●トークショウの録音はこちらから
http://artium.jp/exhi/08-08-kenji.html#talkfile
by artium | 2009-02-09 15:48 | 宮沢賢治の贈りもの


<< 明日はいよいよバレンタイン! あなたの知らないメロディー >>